ネット上のキャットフードのランキングが間違った情報だらけで絶望しているにゃんとす@nyantostosです..
本当に良いキャトフードは結局どれなのだろう…?
猫の飼い主さんの最も多い悩みの1つです。
ネット上にも様々な情報が溢れていて、調べれば調べるほど悩みが深くなるばかり…
例えば…
- 結局何を基準に選べばいいの?
- 酸化防止剤って危険なの?
- グレインフリーのフードにすべきなの?
- ミールや副産物は危険なの?
これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?
そんなあなたにまず1番に言いたいことは…
ネットのキャットフードランキングは信じるな!
ということ。
正直にいうと、ネットのランキング上位のキャットフードは獣医師の間で話題にも上がらないキャットフードばかりです。
では獣医師はどのフードを勧めるか?
結論から言うと、私を含め多くの獣医師は、ヒルズとロイヤルカナンのフードを勧めます。
なぜこのようなネットの情報との”乖離”が起こるのでしょうか?
そして、なぜ獣医師はヒルズとロイヤルカナンのフードをするの勧めるのでしょうか?
この記事では、獣医師であるにゃんとすの正しいキャットフードの選び方とおすすめのキャットフードを詳しく解説します。
獣医にゃんとす
– 獣医師・獣医学博士
– 臨床獣医師を経験後、がんをはじめとした難病に苦しむ動物を救うべく研究者を志す。
– 1匹の猫と暮らす「げぼく」
– 著書:猫をもっと幸せにする『げぼくの教科書』
この記事を書いた人
獣医にゃんとす
– 獣医師・獣医学博士
– 臨床獣医師を経験後、がんをはじめとした難病に苦しむ動物を救うために研究者を志す。
– 1匹の猫と暮らす「げぼく」
– 著書:猫をもっと幸せにする『げぼくの教科書』
なりすまし行為に注意
獣医師相談サイトなどで獣医にゃんとす、もしくはこの記事のゴーストライターを名乗るなりすまし行為が多数発生しております。このブログのすべての記事を獣医にゃんとす本人が執筆しております。またいかなるプラットフォームでも個別相談はお断りし、かかりつけ医の受診をお願いしております。なりすまし行為にはご注意ください。
キャットフードおすすめランキングは嘘が多い
キャットフードおすすめランキングは「報酬ランキング」
なぜネットのキャットフードランキングは信用できないのでしょうか。
それはこれらのランキングの多くが、紹介報酬料の高い順に並んだ「報酬ランキング」といっても過言ではないからです。
例えば、「キャットフード おすすめ ランキング」で上位表示されるとあるサイトを見てみましょう。
とあるサイトのおすすめキャットフードランキング
1. モグニャン (新規購入: 3960円)
2. ピュリナ (新規購入: 3,850円)
3. カナガン (初回購入: 3960円)
4. ジャガー (初回購入: 3000円)
5. シンプリー (初回購入: 3000円)
6. レガリエ (初回購入: 1,080円)
7. ねこはぐ (新規購入: 2,000円)
8. ねこひかり(新規定期購入: 1,307円)
報酬額参考: https://affitize.com/cat-food-recommend-asp/
きれいに報酬の高い順に並んでいます・・・まさにおすすめランキングではなく、「売りたいランキング」ですね・・・
一方、多くの獣医師がおすすめするヒルズやロイヤルカナンはほとんどのサイトでランクインしていないか、下位にランクインしていました。
理由は簡単です。
ヒルズやロイヤルカナンは報酬額がかなり低いからです。
ヒルズやロイヤルカナンを売って報酬を得ようとすると、Amazonや楽天を経由して広告を貼ることになるので、報酬は購入額の5%です。
例えば2000円の商品を買ってもらったとしても、報酬はたったの100円です。
そりゃ誰もヒルズやロイヤルカナンをおすすめしませんよね。笑
キャットフードランキングは嘘だらけ!
多くのランキングサイトが報酬重視であることを理解していただけたかと思います。
報酬重視で選んでいるが故に、そのフードのメリット・デメリットについての記載にも多くの誤った情報が紛れています。
あなたもネットの記事で以下のような記載を目にしたことはないでしょうか?
しかしこれらの情報は全く根拠がない誤った情報なのです。
詳しく解説していきます。
酸化防止剤は安全!入っているものを選ぼう!
ペットフードに含まれる添加物や原材料は本当に危険なのでしょうか?
実はこれらの情報のほとんどは根拠がなく、噂の域を出ない誤った情報ばかりです。
何よりペットフードに含まれる添加物や原材料は、ペットフード安全法により、安全なもの・安全な量のみ含まれるように規定されているのです。
例えば、キャットフードに含まれる酸化防止剤について見てみましょう。
キャットフードに含まれる酸化防止剤は、一生摂取し続けても健康に影響を与えない量(ADI)が上限として定められており、これを下回る量のみ含まれるようになっています。
発がん性云々の話は、ADIの数千倍もの量をマウスに投与した際の毒性実験の話で、キャットフードに含まれている量では発がん性を心配する必要はないのです。
むしろ酸化したキャットフードの方がペットの健康を害する可能性が大いにあります。
酸化防止剤の入ったキャットフードを選びましょう。
こういった「~が危険!」という情報の多くは、量の概念が欠如しています。どんなものも摂取しすぎると毒になるのは当たり前です。水でさえ、致死量があるのですから。
副産物・ミールも安全!入っているからといって避ける理由にはならない
副産物・ミールに関しても、「粗悪な原材料や病原性微生物に汚染されたものが使われているのではないか?」という情報がありますが….
これもペットフード安全法によってペットの健康に影響を与えるような原材料は使用できないように規定されています。
ネットの記事には無駄に不安を煽るような記載が多く見受けられます。
ネットの情報だけを鵜呑みにせず、正しい情報を身につけることが大切です。
酸化防止剤やミール・副産物の安全性については以下の記事でもう少し詳しく解説しています。
グレインフリーフードを選ぶ必要はない
ヒルズやロイヤルカナンを含め、多くのキャットフードには小麦やトウモロコシ、米などの穀物が使われています。
一方で、近年穀物を含まないグレインフリーフードに注目が集まっています。
ネットのランキングサイトでも以下のような記載が多く見受けられました。
猫は完全肉食動物なので、これだけ聞くと、確かにもっともらしい…と思ってしまいますね。
しかし、現段階でグレインフリーが健康に良いという科学的データは一切ありません。
- 穀物は全て犬猫でも消化できる形(アルファ化)で含まれており、良い栄養源となる
- 犬ではグレインフリーフードと心臓病の関連があるかも?
- タンパク質が多く含まれるため、腎機能が低下した猫では注意が必要
今後研究が進み、グレインフリーの方が優れているというデータが出ればキャットフードの主流になっていくと思われますが、科学的根拠に乏しい現段階では、グレインフリーにこだわる必要は全くないということです。
本当に良いキャットフードの選び方
結局本当に良いキャットフードってどれなんですか・・・
それは安心・安全で、少しでも長く健康でいられるキャットフードだと思います。そんなキャットフードを選ぶためには以下の2つのことが大切です。
そのようなキャットフードを選ぶためには…
- 長年の販売実績があるかどうか?
- 科学的観点から作られたキャットフードかどうか?
以上の2つの観点から、キャットフードを評価すべきです。
詳しく見ていきましょう。
長年の販売実績があるかどうか?
近年の犬猫の長寿化にはペットフードの質の向上が大きいと言われています。
つまり長年の販売実績は、ペットの長寿化に貢献してきた実績でもあるのです。
例えばヒルズやロイヤルカナンは50年以上も前からペートフードの販売を行なっています。
さらにヒルズは世界86カ国、ロイヤルカナンは90カ国での販売実績があります。
つまり、世界中の犬猫がヒルズやロイヤルカナンのフードを長年食べてきたということですね。
長年に渡り世界中の犬猫にペットフードを届けてきた販売実績こそが、そのフードが安心・安全で優れていることを示しているのではないしょうか。
科学的根拠に基づいて作られたフードを選ぶ
キャットフードを選ぶ上で個人的に1番重要だと思うポイントが「科学的根拠に基づいて作られたフードを選ぶ」ということです。
つまり、ちゃんと研究をしていてその成果をフード作りに活かしているかってことです。
例えばヒルズやロイヤルカナンは自社の研究所を持ち、獣医師や研究者などその道のエキスパートと組んで新しい製品開発に取り組んでいます。
ヒルズには獣医師や栄養学者、食品科学者など220人以上が在籍し、ペットがより健康で長生きできるよう、日々、世界各地で新製品の開発や既存製品の改良に取り組んでいます。ヒルズの専門家たちは毎年50以上もの論文や教科書などを執筆し、獣医学において最先端の研究を行う大学で教鞭をとっています。そして、最新の知識や専門的技術をヒルズ製品に注いでいるのです。
ヒルズHPより引用
このように科学的な研究成果に基づいて作られたフードを”サイエンスフード“と言います。
なぜサイエンスフードを選ぶべきなのか、その理由を見ていきましょう!
なぜサイエンスフードを選ぶべきなのか?
なぜサイエンスフードを選ぶべきなのでしょうか?
それは簡潔にいうと、他のキャットフードに比べて少しでも長く健康でいられる可能性が高いからです。
とはいっても、特定のキャットフードを与えることで寿命が伸びるかどうかを科学的に証明するのはほぼ不可能です。
なぜなら、若い頃からずっと1種類のキャットフードを与え続け、亡くなるまでその猫ちゃんを追い続けることは非常に難しいからです。
しかし、療法食の場合はどうでしょうか。
療法食は病気を治すという目的ゆえ、最新の研究成果が盛り込まれたまさにサイエンスフードの最たる例です。
また病気の猫ちゃんに与えるので、健康な猫ちゃんに比べて症状の改善や生存期間などのフードの効果を評価しやすいのです。
例えば ヒルズやロイヤルカナンの療法食は慢性腎臓病の猫ちゃんの寿命を大幅に延ばすことが証明されています。
2005年の研究では、通常のフードを食べていた慢性腎臓病の猫の生存期間の中央値7ヶ月だったのに対して….
- ヒルズ: 7ヶ月→16ヶ月
- ロイヤルカナン: 7ヶ月→17ヶ月
通常のフードでは半年程度しか生きられないはずの猫ちゃんが、療法食によって1年近くも長く生きることができるのです。
人間でいうと3-4年寿命が延びるってことですからね。
サイエンスフードってすごいでしょ。
科学的観点からフードを作るってとても大事なことなんです。
直接寿命が延びることを証明しづらい総合栄養食だからこそ、サイエンスフードを選ぶべきではないか?と思うのです。
総合栄養食にも最新の研究成果が取り入れられている!
このような考えのもと、近年は療法食だけでなく、普段健康な時に与える「総合栄養食」にもサイエンスが積極的に取り入れられるようになってきました。
特にヒルズの「サイエンスダイエットプロ アクティブシニア」には驚きました。
にゃんとすイチオシのキャットフード
最新の科学技術から生まれたアンチエイジングフード!
最新の科学技術を駆使することで、若い猫と高齢の猫で活動状態の異なる特定の遺伝子群を発見することに成功しました。
青が活動が活発な遺伝子、赤が活動が弱い遺伝子です。
11~14歳で赤・青の分布がガラッと変わっているのがわかりますよね?
すなわち歳をとるにつれ、遺伝子の活動が大きく変化することがわかりました。
そして大きく変化した遺伝子がどんな遺伝子か調べたところ、大きく分けて以下の4つの機能に関わる遺伝子が大きく変化することがわかりました。
- 免疫機能
- DNAの修復
- エネルギー生産
- たんぱく質の代謝
すなわち、これら4つの機能をサポートするようなフードを作ることができれば、少しでも長く健康な状態を保てるのではないか?と考えたのです。
こうして作られたフードが、サイエンスダイエットプロ 健康ガード アクティブシニアというわけです。
具体的には以下の成分が含まれています。
1.ビタミンE&C:本来の免疫力維持に
引用:https://www.atpress.ne.jp/news/150634
2.高レベル抗酸化成分ブレンド:健康な脳とからだを維持するためのエイジングケアに
3.オメガ3&6脂肪酸:健康な皮膚・毛艶の維持に
4.タンパク質・ミネラル類:丈夫な骨と筋力の維持に
5.高品質な原材料:消化が良く必要な栄養素をしっかり吸収
ここまで最新の科学技術を駆使したデータを盛り込んだ総合栄養食は他にはありませんよ!
獣医師おすすめの本当に良いキャットフードはこれ!
フライングをして既に1つ紹介してしまいましたが、
ここからは、私がおすすめするキャットフードをご紹介しましょう。
1番最初に述べた通り、ヒルズとロイヤルカナンがオススメです。
どちらも素晴らしいフードなのですが、
どちらかというとサイエンス色の強いヒルズの方が個人的には好きです。
愛猫にはとにかく健康に良いものを与えたい方におすすめのキャットフード
とにかく愛猫には健康なものを与えたい!値段は気にしません!と言う方におすすめなのは、ヒルズのサイエンスダイエットプロシリーズです。
おすすめの成猫フード
1-6歳の健康な猫ちゃんで最も注意が必要なのは「肥満」と「尿路結石」です。
特に去勢・避妊後はこれら2つのリスクが上がることが知られています。
- 肥満のリスク:3.4倍
- シュウ酸尿石のリスク:7倍
- ストルバイトのリスク:3.5倍
これらのリスクから愛猫の健康を守るために設計されたフードがヒルズのサイエンスダイエットプロシリーズの去勢・避妊後用です。
おすすめのキャットフード
- 科学的根拠に基づく栄養ブレンドで肥満・尿路結石を予防し、避妊去勢後の健康を守ることができる
- 食いつきが良い
- 小包装になっているので酸化しにくい
- お試しにぴったりな300gも!
嗜好性は高く設計されているようで、うちのにゃんさんもがっついて食べてました。笑
好き嫌いのある猫ちゃんはまず300gの小さいサイズから試して見ると良いかもしれませんね!
サイエンスダイエットプロシリーズの唯一のデメリットとしては他のフードに比べて値段が高いこと…笑
- 値段が高い
良いものを与えるなら、値段はある程度仕方がないことかもしれません。
若い健康な猫ちゃんの場合、これを与えておけば間違いない!という商品だと思います。
おすすめのシニア用フード
おすすめのシニア用フードは、上記で説明済みですがこちらもヒルズのサイエンスダイエットプロシリーズからアクティブシニアです。
ヒルズ大好きですみません…笑
[jin-fusen3 text=”おすすめのキャットフード”]
最新の科学技術を駆使することで、若い猫と高齢の猫で活動状態の異なる特定の遺伝子群を発見することに成功しました。
これらの遺伝子群は主に免疫やエネルギー産生、代謝に関わる遺伝子で、このフードはこれらの機能をサポートするような栄養組成になっています。
すなわち、最新の遺伝栄養学に基づいた作られた最強のアンチエイジングフードというわけなのです。
- 最新の”遺伝栄養学”に基づいたアンチエイジングに特化したサイエンスフード
- 香りが強く、食いつきが良い
- 小包装になっているので酸化しにくい
- お試しにぴったりな300gも!
驚いたのは、香りが強いこと!
猫ちゃんは年をとってくると匂いに鈍感になり、食欲が落ちてくることがあるので、香りが立つのは高評価です!
アクティブシニアも300gのお試しサイズがあるので、愛猫が食べてくれるか不安な方は一度こちらを試すのが良いかもしれません。
デメリットは避妊去勢用と同じく値段が高いところですね。
- 値段が高い
ここは仕方のない部分です。
うちのにゃんさんは7歳を超えてからはこのサイエンスダイエットプロ 健康ガード アクティブシニアとヒルズウェットフードを与えています。
健康を気にしつつ、値段もある程度抑えたい方におすすめのキャットフード
ヒルズサイエンスダイエットシリーズ
サイエンスダイエットプロは値段がちょっとなぁ…という方はヒルズのサイエンスダイエットシリーズ(プロではない)もおすすめです。
若くて健康な猫ちゃんは避妊・去勢用がおすすめです。
すでに肥満傾向の猫ちゃんには「アダルトライト」が良いでしょう。
今年からパッケージが新しくなっているので注意です。
もちろん、シニア用もおすすめです。
またすでに肥満傾向の猫ちゃんには「シニア ライト」という製品もあります。
ロイヤルカナン
ロイヤルカナンもサイエンスダイエットプロより安いのでおすすめです。
多くのラインナップが揃うロイヤルカナンですが、最もオーソドックスなフードが「FHN インドア」です。
おすすめのキャットフード”
- 運動量が低下しやすい室内猫用に考えられたカロリー設計
- 下部尿路疾患を考慮した栄養組成
- 値段がヒルズのサイエンスダイエットプロより安い
- 小包装になっていない
コスパ重視!安くて高品質なフードを探している方におすすめのキャットフード
ヒルズやロイヤルカナンはどうしても値段が高くなりがち。
多頭飼いの方は特にキャットフード代はバカになりませんよね。
とにかくコスパが良いキャットフードは断然ピュリナワンです。
ピュリナワン
ピュリナワンは大手食品メーカーのネスレのキャットフードです。
前身のピュリナ社は1904年からアメリカの飼料会社として創業して以来、アメリカを代表するペットケアカンパニーでした。
実は世界で初めてドライのキャットフードを作ったのもピュリナの前身の会社なんです!
ネスレピュリナも自社の研究所を持っており、ペットフードに限らずペットケアに関わる様々な研究を行っています。
- ペットの肥満の原因解明
- 猫のトイレの好みに関する研究
- 猫アレルギーワクチンの開発
ピュリナワンは大手メーカーのフードでありながら、コストパフォーマンスに優れている点が1番のメリットです。
おすすめは避妊・去勢用ですが、愛猫にあったものを選ぶと良いと思います。
- 大手メーカーのフードで、研究にも力を入れている
- 定期便のコスパが良い
- 小包装になっており、酸化しにくい(4kgは大袋なので注意)
ラインナップにグレインフリーがありますが、上述の通りそれにこだわる必要はありません。
「適切な食事量を守ること」が最も大事
ここまでキャットフードの選び方やおすすめのキャットフードについて解説してきたのですが…
健康で長生きしてもらうために1番重要なのは「適切な量の食事を与えること」、そして「体重管理」です。
肥満は全身の脂肪組織で炎症が起こっている状態で、様々な病気のリスクになります。
肥満対策用のフードであったとしても、過剰な量を与えたらもちろん肥満になります。
ヒルズのフードを与えている方は公式サイトの給餌量ガイドを参考にしてみてください。
ヒルズ以外の方はこちらのサイトを参考に給餌量を決めてみてください。
キャットフードに関するQ&A
キャットフードの正しい保存方法を教えて!
小包装になっているドライフードの場合
小包装になっているドライフードの場合、袋ごとフードボックスなどに入れて保存するのが良いです。
うちではこんな感じ↓
ドライフードをジプロックやプラスチック製の容器に移して保存するのは、脂肪分が外に滲み出たり、容器の臭いが移ることがあるので注意が必要です。
ドライフードを、袋から別の入れ物に入れ替えたいというご質問を多くいただきます。ヒルズのパッケージ技術者が、さまざまなプラスチック容器(ごみ箱、ジッパー付き袋、ビニール袋・台所用袋、シリコン・プラスチック容器、プラスチックバケツ型容器など)でドラフードを保存した場合の状態を調査したところ、容器のにおいや味が移り、風味が損なわれる場合があることがわかりました。ジッパー付き袋などのビニール袋も袋の外側に脂肪分が染みて付着することを防ぐことはできません。清潔な金属製容器(小さな缶など)であればかまいません。プラスチック製の保存容器をお使いになりたい場合は、元の袋のまま容器に入れることをおすすめします。
引用:https://www.hills.co.jp/pet-care/nutrition-feeding/cat-and-dog-food-storage-tips
小包装になっていない大袋のドライフードの場合
ロイヤルカナンのように小包装になっていない場合は、フードの酸化が心配なのでOXOのような密封容器のも良いですよ。
おすすめのフード保存容器
ドライフードの保存で絶対にやってはいけないのは冷蔵庫での保管です。
外気との温度差によって結露が生じ、フードが湿ってしまいます。
ウェットフードの場合
ウェットフードの場合は、長く保存ができません。
なるべくその日中に食べきるか、ラップをして冷蔵庫で保存しましょう。
遅くとも次の日までには食べきるようにした方が良いですよ。
正しいフードの切り替え方を教えてください
このフードに変えたら、猫が嘔吐しました…なんて書き込みを一度は目にしたことはあるのでは?
Amazonなどにもよくある口コミです。
食物アレルギー等の可能性もなくはないのですが、多くの場合はフードの切り替えがうまくできていないことが原因だと思います。
フードの種類を変える場合は1週間かけて徐々に慣らしていくようにしてください。
正しいフードの切り替え方
日にち | 旧フード量 | 新フードの量 |
1-2日目 | 75% | 25% |
3-4日目 | 50% | 50% |
5-6日目 | 25% | 75% |
7日目 | 0% | 100% |
好き嫌いが激しく、ご飯を食べてくれません
電子レンジで温める
1番お手軽でおすすめな方法は「電子レンジで温める」
温めることで匂いがたち、猫ちゃんの食欲を刺激することができます。
ウェットフードの場合はそのまま、ドライフードの場合は少量のお水を加えて人肌くらいの温度まで温めてみてください(温めすぎに注意!)。
この方法は動物病院の入院管理でもよく行う方法で、結構効果がありますよ!
フードを変える
また嗜好性の高いフードに切り替えてみるというのも手。
ロイヤルカナンから好き嫌いのある猫ちゃん向けに3種類の高嗜好性のフードが販売されています。
3種類セットのお試しセットがおすすめです。
全ライフステージ対応のフードってどうなの?
一部のプレミアムフードの中には、全ライフステージ対応のキャットフードがあります。
しかし、これは個人的にはあまりオススメできません。
なぜなら、必要な栄養成分やバランスはペットの年齢やライフスタイル、基礎疾患などによって大きく変わります。
つまり、フードに含まれる栄養組成も年齢・ライフスタイル・基礎疾患の有無にあわせる必要があるのです。
豊富なラインナップが揃っているブランドを選ぶべきだと思います。
特にラインナップという点で優れているのはロイヤルカナンです。
ドライフードだけでなんと28種類もあります。
子猫・成猫・シニアなどのライフステージ別や毛玉サポートはもちろんのこと、
以下のような他社にはあまりないフードも揃っています。
- 胃腸が敏感な猫ちゃん用
- 食いつきにムラがある猫ちゃん用
- 歯垢・歯石が気になる猫ちゃん用
さらに例えば肥満予防フードだけをみても細分化されています。
- 一般的な肥満予防フード
- 食欲旺盛な猫ちゃん用(満腹感を得られることに特化したもの)
- 加齢による運動不足で太りやすくなってしまった猫用
また猫種によっても必要な栄養バランスやなりやすい病気が異なるため、それにあわせたフードを選ぶ必要があります。
ロイヤルカナンは特定の猫種に特化したフードも多く取り揃えられています。
- ブリティッシュショートヘアー
- ノルウェージャンフォレストキャット
- メインクーン
- アメリカンショートヘアー
- ラグドール
- シャム・ペルシャ・チンチラ
ヒルズも年齢や症状ごとに細かく細分化されており、ドライフードだけで20種類のラインナップが揃っています。
ラインナップが豊富なブランドであれば、愛猫にぴったりなフードを見つけることができるということです。
ドライフードとウェットフードどっちが良いの?
ドライフードとウェットフード、それぞれに良いところがあります。
- 長期の保存ができ、扱いやすい
- 歯石がつきにくい(と言われている)
扱いやすいのは断然ドライフードです。
保存もききますし、歯石がつきにくい(と言われている)のも良いですよね。
- 水分含有量が多く、食事から水分補給ができる
- 満腹感が得られやすい
食事から水分を取れることがウェットフードの1番のメリットです。
泌尿器病の予防には十分な水分摂取が有効ですが、猫ちゃんはあまり自発的に水を飲んでくれませんからね。
一方で保存がきかず、扱いに手間がかかるのがデメリットでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを理解して、飼い主さんの生活や愛猫の好みにあったフードを選ぶのが良いでしょう。
ドライフードとウェットフードの両方を与えるミックスフィーディングも注目されています。
災害時に備えてどれくらいフードを用意しておけば良いですか?
基本的に災害時のペットフードの供給は人の食料よりも遅れることが多いです。
できれば5-7日分のフードは用意しておくと安心でしょう。
また最近では”ローリングストック“という方法も浸透してきています。
ドライフードが常に1袋以上ストックとして残るようにしておけば安心ですね。
消費期限の長い猫缶もいくつかストックしておくのも良いでしょう。
早食いですぐ吐いてしまいます…
うちのにゃんさんも早食いで、食後すぐに吐いてしまうことがありました。
- 1回の食事を複数回に分けて与える
- 食器の高さを高くする
そこで、自動給餌機 + 脚付き食器の組み合わせを取り入れたところ早食いによる嘔吐が激減しました。
便秘の時におすすめのフードは?
便秘気味の時はウェットフードに切り替えて水分摂取量を増やしたり、
便通ケアに特化したフードに切り替えるのが良いです。
便秘になりやすい猫の特徴や予防法については、以下の記事に詳しくまとめてあります。
ロイヤルカナンの工場が韓国にできました。品質は問題ないのでしょうか?
2018年から一部の療法食(満腹感サポート、pHコントロール)が韓国製に切り替わりました。
私自身は韓国製だからといって、特に気にする必要はないと思うのですが…品質管理に不安の声があるようです。
そこで、ロイヤルカナン工場のインタビュー記事を読んでみると…
「商品の安全性を担保するために最も重視しているのは、ローカル・ルールではなく、他のロイヤルカナンの工場で製造される製品と同じ世界共通のグローバルな基準によって製造することです。施設には、品質・食品安全および環境マネジメントシステムにおける国際標準規格 ISOが導入されており、また、世界的に採用されている食品衛生管理手法である「HACCP(危害要因分析重要管理点)」も実施しています。
引用:https://petomorrow.jp/news_cat/92879
つまり、韓国のローカル・ルールではなく、世界共通のロイヤルカナンのしっかりとした基準のもとに製造しているということです。
またHACCPとは、本来NASAが安全な宇宙食を作る目的で開発した厳格な安全管理プログラムのことで、日本でも2020年から全ての食品等事業者に対して義務化されます。
HACCPを取り入れているということは、安全管理がしっかりなされているということです。
このようにロイヤルカナン韓国工場は、安全性が高く、特別心配する必要は全くないと思います。
どうしても心配な方はヒルズの購入を検討すればよろしいかと思います。
本当に良いキャットフードのまとめ
私が考えるキャットフードを選ぶ上で重要なポイントは以下の2つです。
- 長年の販売実績があるかどうか?
- 科学的観点から作られたキャットフードかどうか?
この2つを満たすフードが多くの獣医師が勧めるヒルズやロイヤルカナンのフードなのです。
個人的にはサイエンス色の強いヒルズが好きです。
特におすすめの製品は以下の2つです。
おすすめの成猫用フード
おすすめのシニア用フード
同時に愛猫の健康を考えるならウェットフードは取り入れて行った方が良いです。
ネット上にはキャットフードに関連するさまざまな情報が錯綜しています。
中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。
ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、
情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。